決算発表が本格化し、日本企業の「今」を示す通信簿が出揃いつつあります。今回の決算では、社会のデジタル化や消費者の価値観の変化を的確に捉え、力強い成長を遂げる企業の姿が鮮明になりました。
特に、「DX・サイバーセキュリティ」「巣ごもり後の消費」「リユース市場」といったテーマで躍進する企業や、景気の波に左右されずに着実に最高益を更新する安定企業、そして長いトンネルを抜け出し「黒字化」という大きな転換点を迎えた企業が市場の注目を集めています。
本記事では、数多くの決算発表の中から特に注目すべき企業を「高い成長性」「連続最高益」「黒字転換」の3つの切り口で厳選し、その強さの秘密に迫ります。
爆発的な成長力に注目!未来を創る高成長企業
まずは、驚異的な伸び率で市場を驚かせた企業群です。変化の激しい時代をリードする、そのポテンシャルに注目です。
- THECOO (コード: 4255): なんと経常利益を38倍に上方修正するという驚異的な発表で市場の注目を独占。インフルエンサーマーケティング市場の急拡大を追い風に、事業が爆発的に成長しています。
- セカンドX (コード: 5028): 上期の経常利益が12倍と急成長。企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)化という大きな潮流に乗り、コンサルティング事業で圧倒的な成果を上げています。
- ユトリ (コード: 5892): Z世代から絶大な支持を得るアパレル企業。第1四半期の経常利益は8.2倍と、まさにロケットスタート。その勢いは留まる所を知りません。
- BBSec (コード: 4398) & Jテック・C (コード: 3446): 両社ともに経常利益2.7倍増という非常に高い成長見通しを発表。サイバーセキュリティ、研究開発支援という、それぞれ専門性の高い分野で確固たる地位を築いています。
- トリドリ (コード: 9337): SNSマーケティング市場の成長を背景に、上期経常が3倍増益と急拡大。インフルエンサーと企業を繋ぐプラットフォームとして躍進しています。
- 弁護士COM (コード: 6027): 電子契約サービス「クラウドサイン」が社会のデジタル化を背景に高成長を牽引。第1四半期で74%増益を達成しました。
- オイシックス・ラ・大地 (コード: 3182): 食品宅配の雄は、巣ごもり需要後も顧客基盤を拡大。第1四半期で74%増益という高い成長率を維持しています。
- 網屋 (コード: 4258): テレワークの普及でVPNやセキュリティ需要が拡大し、上期経常73%増益と高い成長率を誇ります。
- ティア (コード: 2485): アフターコロナで葬儀の形式が正常化に向かう中、累計で経常70%増益と力強い回復を見せています。
- 日本システム技術 (コード: 4323): 経常60%増益と好調。特にDX支援事業の拡大が業績を牽引しています。
- ラクス (コード: 3923): 中小企業向けSaaSの代表格。「楽楽精算」は圧倒的なシェアを誇り、ストック型の安定収益を積み上げながら高成長を続けています。
- ケアネット (コード: 2150): 医療DXの流れに乗り、製薬企業の営業・マーケティング支援で成長。52%増益に加え増配も発表し、株主への還元姿勢も評価されています。
- ゴルフ・ドゥ (コード: 3032): リユース市場の活況を背景に、第1四半期で経常4.2倍増益という爆発的な伸びを記録しました。
- セグエグループ (コード: 3968): サイバーセキュリティという社会的ニーズの高いテーマ性があり、継続的な増収増益で過去最高益を更新中です。
安定感は信頼の証!連続最高益を更新する優良企業
次に、派手さはないものの、着実に業績を伸ばし、連続で過去最高益を更新する見通しの「安定成長」企業です。
- Solvvy (コード: 7320): 10期連続で最高益を更新見込みという驚異的な安定性を誇ります。住宅設備の保証サービスという独自のビジネスモデルで着実に成長しています。
- ココルポート (コード: 9346): 7期連続で最高益を更新見込み。障がい者向け就労支援という社会的意義の高い事業で、安定した需要を背景に成長を続けています。
- 協立電機 (コード: 6874): 4期連続で最高益を更新見込み。FA関連という手堅い事業に加え、PBR1倍、PER8.2倍と株価の割安感も魅力です。
- i3 (コード: 4495): 2期連続で最高益を更新する見通し。金融・公共向けのシステム開発で安定した収益基盤を築いており、PER13.3倍という株価の割安感も注目されます。
V字回復からの飛躍へ!黒字転換を遂げた企業
最後に、赤字経営から脱却し、新たな成長ステージへと足を踏み出した企業です。市場の評価も一変する可能性を秘めています。
- フリー (コード: 4478): 会計ソフトのSaaSの代表格が、ついに通期で黒字化を達成。これは、先行投資フェーズから本格的な収益回収フェーズへ移行したことを示す大きな転換点であり、今後の利益拡大に期待が集まります。
- ROXX (コード: 241A): 赤字予想から一転して通期黒字へ上方修正。リファレンスチェックという新しい市場で事業の収益化が進んでいることを証明しました。PERも7.3倍と割安で、今後の成長が楽しみな一社です。
今回の決算では、各社がそれぞれの戦略で時代の変化に対応し、結果を出している様子がうかがえました。これらの企業の今後の動向に、引き続き注目していきたいところです。
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金融データ分析メディア「インベスター・ラボ」所長 兼 データアナリティクススペシャリスト。
日々変化する株式市場の海の中から、データという羅針盤を手に「隠れた成長企業」という宝の島を探し求める探求者。複雑な財務データや市場トレンドを分かりやすく紐解き、個人投資家の皆様の意思決定をサポートすることを使命に燃えている。チョコに目がない