銘柄分析

LIFULL、第1四半期決算を分析:HOME’S好調で増収も、海外事業再編が業績に影響

investorlab

LIFULLが2025年9月期第1四半期決算の主要指標を分析し、今後の投資戦略に生きる情報を紐解きます。

連結業績ハイライト(IFRS基準)

項目2024年Q1 (実績)2025年Q1 (実績)増減額増減率
売上収益8,190百万円8,367百万円+177百万円+2.2%
営業利益-55百万円652百万円+708百万円
四半期利益-400百万円383百万円+784百万円

総評

  • 売上収益は小幅増収。HOME’S関連事業が好調に推移したものの、全体では2.2%増と、大幅な成長には至らず。
  • 営業利益は大幅改善。HOME’S関連事業の増収に加え、海外事業のリストラクチャリングによるコスト削減が奏功。

事業別売上高

セグメント2024年Q1 (実績)2025年Q1 (実績)増減額増減率
HOME’S関連事業5,527百万円5,951百万円+424百万円+7.7%
海外事業2,093百万円1,909百万円-184百万円-8.8%
その他569百万円506百万円-63百万円-11.1%

考察

  • HOME’S関連事業は高成長。背景には、サイト流入数と反響数の増加。
  • 海外事業は減収。アグリゲーションサイトの減収が影響。
  • その他事業は減少。LIFULL SPACE売却が影響。

財政状態(BS)

項目2024年9月末2024年12月末増減額増減率
流動資産21,589百万円18,248百万円-3,340百万円-15.5%
非流動資産19,602百万円25,447百万円+5,844百万円+29.8%
資産合計41,191百万円43,695百万円+2,504百万円+6.1%
流動負債10,295百万円6,757百万円-3,538百万円-34.4%
非流動負債6,693百万円12,168百万円+5,474百万円+81.8%
負債合計16,989百万円18,925百万円+1,936百万円+11.4%
資本合計24,202百万円24,770百万円+567百万円+2.3%

考察

  • 資産合計は微増。楽天ステイの信託受益権取得により、投資不動産が大幅増加。
  • 負債合計も増加。楽天ステイ取得に伴い、長期借入金が大きく増加。

キャッシュフロー(CF)

項目2024年Q1 (実績)2025年Q1 (実績)増減額
営業CF649百万円67百万円-581百万円
投資CF-668百万円-6,342百万円-5,674百万円
財務CF1,328百万円2,540百万円+3,868百万円
現金残高13,850百万円10,836百万円-3,014百万円

考察

  • 営業CFは大幅減少。売掛金増加が影響。
  • 投資CFはマイナス。楽天ステイの信託受益権取得が影響。
  • 財務CFはプラス。楽天ステイ取得のための借入が影響。
  • 結果として、現金残高は減少。

今後の焦点

  1. 海外事業の再構築: リストラクチャリングの効果を最大化し、早期の収益改善を目指す。
  2. HOME’S関連事業の成長: AI活用などによる効率化を推進し、更なる成長を追求する。
  3. 財務戦略: 楽天ステイ関連の投資回収と、有利子負債の圧縮を両立させるバランスの取れた財務戦略が重要になる。

※本記事は、提供された情報に基づいて作成されており、投資判断の参考となるものではありません。投資を行う際は、ご自身の判断と責任においてお願いします。

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Dr.カブアガール
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Data Analytics Specialist
金融データ分析メディア「インベスター・ラボ」所長 兼 データアナリティクススペシャリスト。 日々変化する株式市場の海の中から、データという羅針盤を手に「隠れた成長企業」という宝の島を探し求める探求者。複雑な財務データや市場トレンドを分かりやすく紐解き、個人投資家の皆様の意思決定をサポートすることを使命に燃えている。チョコに目がない
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