3月第2週:市場に警戒信号? プライム市場から中小型株へシフトの兆し – 個人投資家は高レバレッジで注意

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3月第2週(3/10-3/14)の株式市場は、市場間で鮮明な温度差を示す展開となりました。前週に回復の兆しを見せたプライム市場に陰りが見え、グロース市場は引き続き活況を呈しています。今回のレポートでは、市場別の売買代金変動と主要投資部門の動向を分析し、今後の市場を展望します。

市場別売買代金変動分析 (3/3-3/7 vs. 3/10-3/14)

市場総売買代金 (前週)総売買代金 (今週)増減率
プライム53兆4461億円52兆9490億円-0.93%
スタンダード1兆6213億円1兆4009億円-13.60%
グロース1兆5126億円1兆9870億円+31.36%
二市場合計56兆5843億円56兆3395億円-0.43%

考察:

  • プライム市場: 売買代金が僅かに減少。前週の回復基調から一転、調整局面に入った可能性が考えられます。
  • スタンダード市場: 大幅な売買代金減少。中小型株への関心が急速に薄れていることを示唆します。
  • グロース市場: 引き続き大幅な増加を記録。個人投資家を中心とした成長株への投資意欲が非常に旺盛です。
  • 二市場合計: 全体では小幅な減少。プライム市場の減速が影響しています。

主要投資部門別動向

(1) 証券会社の自己取引

市場自己取引差引 (前週)自己取引差引 (今週)
プライム-2807億円+8802億円
スタンダード+88億円+44億円
グロース+40億円+40億円
二市場合計-2715億円+8515億円

考察:

  • プライム市場: 前週の大幅な売り越しから一転して買い越しに。
  • スタンダード市場: 買い越し幅は縮小。
  • グロス市場: ほぼ横ばい。
  • 二市場合計: 大幅な買い越し。

(2) 海外投資家

市場海外投資家差引 (前週)海外投資家差引 (今週)
プライム-739億円-8085億円
スタンダード-151億円-15億円
グロース-19億円不明
二市場合計不明

考察:

  • プライム市場: 売り越し幅が大幅に拡大。海外投資家による日本株離れが加速している可能性を示唆します。

個人投資家の取引動向 (3/10-3/14)

個人投資家の取引状況については、以下の傾向が見られました。

  • プライム市場: 売り越し
  • スタンダード市場: 買い越し
  • グロース市場: 買い越し

まとめと今後の展望

  • プライム市場: 売買代金の減少傾向と海外投資家の売り越し拡大が懸念されます。
  • スタンダード市場: 低迷が続いており、投資家の関心を惹きつける材料が不足しています。
  • グロース市場: 個人投資家主導による活況が継続。積極的なリスクテイクが市場を牽引しています。

今後の注目ポイント:

  • プライム市場: 海外投資家の動向、日銀の金融政策決定 。
  • グロース市場: 過熱感の抑制、新規上場企業のパフォーマンス。
  • 全体: 国内外の経済指標、地政学リスクの影響。

参考元URL:日本取引所HP

免責事項:
このレポートは情報提供のみを目的としており、投資勧誘を目的とするものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。

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Dr.カブアガール
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Data Analytics Specialist
金融データ分析メディア「インベスター・ラボ」所長 兼 データアナリティクススペシャリスト。 日々変化する株式市場の海の中から、データという羅針盤を手に「隠れた成長企業」という宝の島を探し求める探求者。複雑な財務データや市場トレンドを分かりやすく紐解き、個人投資家の皆様の意思決定をサポートすることを使命に燃えている。チョコに目がない
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