WSTS 2024年秋季予測:半導体市場は力強い回復へ、AI需要が牽引
世界半導体市場統計(WSTS)は、2024年秋季半導体市場予測を発表しました。それによると、2023年は世界的なインフレや地政学的リスクなどにより、半導体市場は前年比8.2%減と落ち込んだものの、2024年は同19.0%増と大幅な回復を見込んでいます。
回復の原動力はAI関連投資
この力強い回復を牽引するのは、AI関連の投資です。データセンター投資の継続やAI機能搭載端末の増加など、AI分野の広がりが半導体需要を大きく押し上げると見られています。特に、AI関連投資の好調は、メモリー製品やGPUなどのロジック製品の需要を喚起し、市場全体の成長に寄与すると予測されています。
2025年も成長は継続
WSTSは、2025年も半導体市場は前年比11.2%増と、さらなる拡大を予測しています。AI関連の需要拡大に加え、世界経済の緩やかな回復も、半導体市場の成長を後押しすると期待されています。この結果、メモリー製品やGPUなどのロジック製品以外の製品でも、前年比プラス成長に回帰すると予測されています。
製品別・地域別の動向
製品別に見ると、2024年はIC全体が前年比24.8%増と大幅な伸びを予測。中でもメモリーは同81.0%増、ロジックは同16.9%増と、高い成長が見込まれています。
地域別では、2023年の日本市場は円ベースで前年比3.8%増。2024年は同8.7%増、2025年は同8.3%増と、プラス成長が継続すると予測されています。
WSTSとは?
WSTS(World Semiconductor Trade Statistics)は、世界の主要な半導体メーカーが自主的に加盟する、半導体市場に関する世界的な統計機関です。WSTSは、加盟企業の半導体販売額・販売数量の実績値を基に、市場統計や予測を作成・公表しています。
詳細情報
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まとめ
今回のWSTSの予測は、半導体市場が力強い回復基調にあることを示しています。特にAI関連の需要拡大が、今後の市場成長の鍵を握ると言えるでしょう。