景気統計

日本の景気、ちょっと一休み? 内閣府発表の最新「景気動向指数」結果を分かりやすく解説!

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「最近、景気ってどうなの?」 そんな疑問に答えるヒントになる、国の公式な「景気の健康診断」の結果が2025年5月9日に発表されました。今回は、2025年3月時点の日本の景気がどうだったのか、そしてこれからどうなりそうか、専門用語をなるべく使わずに、この記事でスッキリ解説します!

主治医の診断は「悪化はひとまずストップ(下げ止まり)」でも…

まず、一番大事な今の景気の状況ですが、内閣府のお医者さん(専門家)による診断は「悪化はひとまずストップしているみたいだね(下げ止まり)」というもの。これは、景気がどんどん悪くなっているわけではないけれど、まだ元気いっぱいに回復しているわけでもない、という状態です。この診断自体は、前回から変わっていません。

「今の元気度指数」、4か月ぶりにちょっとダウン

ただ、今回の診断で気になるのは、「今の元気度指数(一致指数)」が4か月ぶりに少し下がったこと。具体的には、116.0ポイントとなり、前の月より1.3ポイント下がりました。

  • 「だから何?」: この指数が下がるということは、3月は日本の経済全体の活動が、前の月より少し元気がなかった、ということです。お仕事の量やモノの売れ行きなどが、ちょっとスローダウンしたイメージです。

なぜ元気がなくなったの?

元気度が少し下がった主な理由は、

  • 長持ちする商品(耐久消費財)の出荷が減った: 例えば、自動車や家電といった、一度買うと長く使う商品の出荷が少し減ったようです。
  • 工場で使うモノ(鉱工業用生産財)の出荷が減った: 工場で製品を作るために必要な材料や部品などの出荷も、少し勢いがなかったようです。
  • 「だから何?」: これらは、みんながお財布のヒもを少し締めたか、あるいは会社がモノを作るペースを少し落としたか、といった可能性を示しています。景気が活発な時は、これらの出荷は増える傾向にあります。

「これからの元気度予報(先行指数)」も、少し曇りマーク?

数カ月先の景気の「お天気予報」とも言える「これからの元気度予報(先行指数)」は、107.7ポイントとなり、こちらも前の月より0.5ポイント下がりました。これで2か月続けてのダウンです。

  • 「だから何?」: 先行指数が下がるということは、「これから数カ月、景気がすごく良くなるぞ!」という勢いは、まだあまり見えてこないかもしれない、というサインです。少し慎重に見ておいた方がいいかもしれません。

「過去の元気度実績(遅行指数)」は、ほんのり上向き

ちなみに、景気の動きに少し遅れて結果が出る「過去の元気度実績(遅行指数)」は、110.8ポイントと、前の月より0.1ポイントだけですが上がりました。

  • 「だから何?」: これは、数カ月前の景気は、ほんの少し上向いていた部分もあったね、ということを示しています。

まとめ:私たちの生活にどう関係するの?

今回の「景気の健康診断」の結果をまとめると、

  • 日本経済は、急激に悪くなっているわけではないけれど、3月は少し元気がなかった(下げ止まりは継続)。
  • その理由は、長持ちする商品や工場で使うモノの出荷が少し減ったから。
  • これから数カ月の景気も、すぐに急回復!とは言いにくい状況かも。

これがすぐに私たちの給料が上がったり、欲しいものが安くなったり、ということには直結しませんが、国の経済全体のムードを示しています。景気が良くなれば、会社の業績が上向いたり、新しい仕事が増えたりする可能性が高まりますし、逆もまた然りです。

内閣府は、これからも日本の景気の「健康状態」をしっかりチェックしていくとのこと。私たちも、こうした情報に少し耳を傾けてみると、世の中の動きがちょっぴり見えてくるかもしれませんね

出典:内閣府-景気動向指数

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Dr.カブアガール
Dr.カブアガール
Data Analytics Specialist
金融データ分析メディア「インベスター・ラボ」所長 兼 データアナリティクススペシャリスト。 日々変化する株式市場の海の中から、データという羅針盤を手に「隠れた成長企業」という宝の島を探し求める探求者。複雑な財務データや市場トレンドを分かりやすく紐解き、個人投資家の皆様の意思決定をサポートすることを使命に燃えている。チョコに目がない
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